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自己満足系気まぐれ更新日記

2018/12/25   高橋大輔の全日本選手権

フィギュアスケートを見るのが好き。
特に男子シングル。競技としてのフィギュア。
芸術的でもあり、勝負ならではの気迫もある感じ、
たまらなく好き。
別にスケートには詳しくないし、
世界選手権でさえ見逃してる年もある。
でも、
好きな選手や好きな演技を語る程度には
熱を入れて見ている感じ。
中でも高橋大輔の演技はとても好きで、
その高橋が 4年ぶりに現役復帰した今シーズンは、

今まで一度も見た事ない地方大会から
普段ほとんど見ない全日本選手権までを、
この上なく楽しみに、手に汗握って見た。

 

その全日本選手権が遂に終わっちゃって、
もう、なんと言ったらいいのやら。
良かったような、寂しいような。
高橋本人が目標と公言してきた最終グループ滑走を叶えて、
表彰台にまで登って、
ショートはほぼノーミス、
フリーはミスもありつつも
ここぞという見せ場はビシッと決めてきて感動もしたけど、
やっぱり、気になるのは本人の心境と進退。

 

何よりも自分のために復帰を決めたと
本人が言うこのシーズンだから、
客観的な結果じゃなくて本人の心境が全て、
やり切ったと思えたかどうかが全てだと思うけど、
どうだったのかな。
晴れやかな表情印象的だったけど、
ひとつ幸せを手に入れられたと思っていいのかしら。
そんなの気にすること自体
大きなお世話だと分かっちゃいるが、
気になるんだ、どうしても。
自身のために復活を決めたことを
清々しい笑顔で語る高橋に、
いたく感動した身としてはどうしても気になる。

 

無責任な立場から言わせてもらえば、
選手としての高橋大輔をもう 1年見たい。
でもそれと同じくらい、
本人が納得出来る決断をして、
その決断をまたいい顔して語って欲しいから、
もう、
私は何をどう願ったらいいかよく分からなくて
「うわぁぁぁぁぁー!」である。笑

 


そんなこんなで、
この感動をしたためておきたい!と思う反面
言葉は全くまとまらないので、
ちょっと別の話。
フリーの演技の前に見た
密着取材のドキュメンタリー、
これがとても胸を打つ内容だったので
ちょっとそちらを書くことにする。

 


この番組の何が最初にグッときたかって、
高橋自身が語った、4年前の引退の時の心境。

 

「精一杯はやったけど、出し切れたかと言われると
『出し切れました』って素直に言えない」

 

そして現役復帰を決めたあとに語った心境。

 

「自分のやれる精一杯を目指してみたい」
「スッキリして終われたら 本当の意味で次に行けるのかなって」

 

こんなの見たらますます、
思い残すことのない滑りを願わずにいられなくて、
見ているこっちは神頼み状態。

 

そしてこのインタビューでもうひとつ印象的だったのがこれ。
復帰を決めたのは正解だったかどうかは分からない、
だから常にそれを考えているけど、
それは終わってみないと分からない、
そんな話の流れで出てきたこの発言。

 

「どうやって人生過ごしていけばいいか分からない。笑」

 

「体を動かして表現することを、体が動くうちはやりたい」
「自分にそれ以外何ができるのかといったら
できるものは何も無いやと思って。」
「(この先)どうするんだろうなって。
それを今のうちに作っておかなきゃいけないんだろうけど
それが出来なかった」

 

重たいもんだね。
そういう思いがあったから、
現役復帰を決めたってことなのね。

 


ちょっと不謹慎な言い方になるけど、
私は、
頂点を極めたことがある人間が
苦悩しながら何かに立ち向かう姿が
とても好きである。

 

輝かしく見える人にも
こんな苦難があるんだなーっていうのを見てると
とても勇気づけられるしホッとする。
でもそれ以上に、
そういう姿は涙が出るほど美しい。

 


頂点ってだいたいは、
順位とか、記録とか、褒賞とか、
そういう客観的事実で決まると思うけど、
それを手に入れた後って
すごく主観的な世界になる気がする。
これから何を目指せばいいんだろうとか、
メダリストとか第一人者とか言われながら
どうすれば自分を保っていけるかとか、
そういうやつね。

 

そうなった時にとる行動って、
必ずしも、過去の栄光のイメージに合った
キラキラしたもんでもなくて、
あんな成功者がこんなことを!とか、
一線を退くとやっぱり云々とか、
そりゃあ好き放題言われるパターンも多いよね。
そんなこと言うなよとか思わんでもないが、
まぁ他人や世間なんてそんなもんだと思う。

 

でも、そんな声をものともせず、
と、いうよりも、
そんな声なんてもういいや、
そんなの気にしてられないや、っていう、
そういう境地に至った人が
なりふり構わず挑戦と失敗を繰り返す姿って、
眩しくてカッコよくて泣きそうになるのよね。


その有様が、
泥臭さければ泥臭いほど、
みっともなく見えれば見えるほど、
むしろこれに勝る輝きはないわ!!
とか思ってハッとしちゃう。

今回のドキュメンタリーには
全編にわたってそういうシーンが散りばめられてて、
私はとにかくウルウルと感動だった。

 

昔は当たり前のように飛べたジャンプに苦戦して、
フリーの 4分間に体力奪われる。
そんなひとつひとつを乗り越えていっても、
それは停止した過去からのスタートじゃなくて
まずはその停止地点に追いつく作業なんだけど、
何故かそれが美しく見えるのは、
自分自身が目指すと決めたものに向かって
進んでるからなんだと思うのね。
そういう道にある「超える喜び」ってやつは
拳を握って見とれる熱さで、
なんという宝のような尊さだー!と、
アホみたいに感慨深くなっちゃうやつなのよ。

 

そういう姿を見てるとさ、
結局、自分の幸せは
自分しか決められないんだなと思うし、
それを決めることの意義って
何にも変え難いもんがあるなと思うよね。
その、
自分が決めた何かに対してひたむきな姿は
他人が決める評価以上に意味があって、
価値があって、
説得力があって、
感動があってさ。
そっから得られる達成感は、
もしかしたら時に、優勝よりもメダルよりも、
満ち足りた気持ちを与えてくれたりするんじゃないかと思うのよ。
少なくとも、
そうなんじゃないかなー
と思わせてくれただけでも私は十分で、
勝手にお得意の「あー素敵!」を
何度もかましてる次第。

 

ついでにそんな姿に触発されちゃって、
よし、私も頑張る!
とか思って、
何かに取り組んじゃったりしてんのよ。
実際私はそれで、
そのあと小一時間ピアノ弾いたんだから。笑
ウン年前に諦めた憧れの曲に
もう一度取り組んでみようかと思って。
前より弾けなくなってて
笑うしかないほど残念な仕上がりだったけど、
めちゃくちゃ清い気分だったわ。
遅くなったけどいつか弾くわ!!ありがとう!!
とか思いながら弾いたよ。
めっちゃ暗い曲だけど。笑

 


その高橋大輔が、
最後にジーンとさせてくれたセリフがこれ。

 

「自分の何を豊かにしておけば
しんどくても自分らしくいられるか
何となく分かってきた」

 

こういう言葉が出てくるなんて、
幸せと充実感、着実に手にできてるんだろうなー。
なんか見てるだけで嬉しいわ。
きっと、あなたが自分らしくいて笑っててくれれば
それで幸せになれる人がいっぱいいると思うから、
人助けでもするような気持ちで
また幸せそうな顔を見せてくれたら嬉しい。
そのためのわがままを、
是非また何らかの形で見せて欲しいなと、
とんだおセンチマインド発動しちゃいました。

 

 

 

やっぱりフリーの最後の
苦笑いのような、照れ笑いのような、
心の底からの笑顔でもあるようなあの表情、
よかったなー。
あとでまた見よう。
で、デレデレしよう。

 

あとは座して決断を待つわ。
あと、
ちゃんとピアノ、弾きますわ。笑

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