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自己満足系気まぐれ更新日記

2022/03/14   KOHEI UCHIMURA THE FINAL

先日、3/12 に行われた

内村航平の引退試合(エキシビションマッチ)
KOHEI UCHIMURA THE FINAL を見に行ってきた。

 

場所は東京体育館。

私は 2011年の世界選手権以来の来場です。

あの時、どうしても仕事抜けられなくて、

着いたらラスト2種目目の真っ最中でさー!!

内村の演技は鉄棒しか見られなかったんだぜ!!

今の私だったら仕事なんて

怒られてでもブッちぎって来たのにな!!

あの頃私は若かった!!ハッハー!!

 

無題.png

 

 

席はスタンド席1階の「スタンドS」という席で、
チケット、16,000円。
あたし史上、チケット定価最高額。
だがその値段、出した甲斐があった。


ゆか、近い!!
跳馬、目の前!!
会場ど真ん中の鉄棒、良く見えー!!

 

視界、こんな感じ。(撮影OK時。)

 

無題.png
 

 

この日は遂に内村が現役最後の演技を披露、
それがまず趣旨ではあるんだけど、
私にとってはそれだけじゃない。
なんと内村以外の出場メンバー、
リオ五輪出場選手と東京五輪出場選手、
オールメンバー。

キタコレ!!!!
マジで本当に待ってたすぎる!!!

リオ五輪のあの団体金メダル、
テレビの前でどんだけ沸いたことか。
その代表メンバー、
つい最近まで白井や田中は現役だったけど、
加藤、山室に関しては
元気かなー、何やってんのかなー・・・
と思ってたので、
この度また晴れ舞台で見られるの、
めちゃくちゃ嬉しい。

そして、
自身の引退の舞台というだけじゃなく
「一緒に体操界を盛り上げてもらいたい」
と内村が語る、
その舞台に欠かせないのがこの
東京五輪メンバーですよ。
やはり競技の発展には
次世代の担い手あってこそよね。

その両大会に出ているのが内村航平。
橋渡しをするのが内村航平なんですぜ!!
アーーー!!
始まる前から熱いィィィィ!!!


ちなみに、
開演前の会場には松岡修造が来ていて、
私なんかよりもっともっと熱いメッセージで
会場沸かせてた。

「僕が何のスポーツやってたか知ってますか?
僕は!プロフェッショナル!!

応援プレイヤーです!!」

テニスじゃないんかww
徹しすぎててめっちゃ好き。

 

解説はアテネ五輪代表、塚原直也。
塚原の体操に憧れて上京したという内村のご指名なのだけど、

それを受けて塚原、「恐れ多いです」。

 

憧れの人にそれ言わせるって凄いなオイ!!

残してきた結果が偉大だと

こんなこともあるんだなー!!

夢ある~!!!



1種目目はゆかだったのだけど、
ここで早速、お久しぶりの加藤凌平。

待っ・・・てた!!(渾身)
ここ最近は怪我も続いたらしく
満身創痍か・・・?って感じの言葉もあったけど、
久しぶりに見る演技内容は
本当に「強く美しく」って感じで、
1種目目にしてもう、来た甲斐あった・・・!!って感じ。
しなやかで、したたかで、良いんだよなー。
動きに無駄がないというか、
クールで、でも強いんよ。
あんだけ顔立ち端整すぎるのに、
演技がそれに負けてないって、どんだけ。
しかも演技中、

前転した後に客席(激近い)チラリする茶目っ気。
意外とそういう一面、あんのね!?

今回はエキシビションマッチということで、
こういうエンタメ演出、ちょいちょいあった。
山室も、つり輪の十字懸垂で
(立ち姿勢で腕を水平に伸ばして静止するやつ)
足組んでみたりして。
でもこれ、
この姿勢でおちゃらけるの、
結構大変なんだって。
あんだけ余裕顔でできるの、凄いらしいよ。

この日は放送席に出場選手が代わるがわる座って
こういう裏話聞かせてくれるのがまた楽しい。
選手ならでは感が良いのよねぇ。

そんな山室、
「山室といえばつり輪」ではあるけど
実は数年前につり輪で怪我を経験していて、
それを知ってるはずの内村から
つり輪で出てほしい、と今回オファーされた時は

山室「あっ、そうですか・・・!」
(気の抜けたトーンで)

って感じだったそうだ。笑
親友ならではの頼みってやつかねぇ!!
でも、それでホントに出てくれたんだから、

私は嬉しいよ!!


演技中、つり輪はだいぶ揺れてもいたし
演技に入る時には足場も使ってたけど、
でも、
そこまでして出てくれることに
むしろ私は感激ですわ。
「思ったより良くできた」って

演技後に言ってたのも良かった。

眉が下がるくらいホッとした顔してたの、

カメラにバッチリ抜かれてたし。笑

親友として内村には、
ずっと励ましを与えてきた存在だったと思うんだ、山室は。
リオを目指すか否か、みたいな時にも
「泥水をすすってでもリオ五輪に出る」
って言ってたエピソード、思い出したわ。
今日はエンタメ感が強いから
そういうのとは全然違うはずなんだけど、
でも、
つり輪しんどいけど内村が言うなら出てやろうじゃないか、っていう
その心意気ね!!
んもーーー既に胸打ってくるやつじゃん!!
チキショー!!
ぐっと来たぜ、やまむーーー!!

そんなリオ勢の中でも特に
現役選手にも勝るとも劣らない勢いだったのが
白井健三。
ゆかと跳馬の2種目出場で、

ゆかではタイム(ジェスチャーつき)取ったりして
だいぶ砕けた雰囲気出しつつも、
演技のパワフルさは、すんんんごい。
最初っから、全然力出し惜しみしません!
みたいな感じで
「シライ」の名の付く技3つ全部見せてくれた。
あのひねり、間近で見るとホント迫力凄まじい。
跳馬も、ダァン!!って感じで力強さ凄かったし、
しかも1本終わったあとで「もう1本」って言って
跳馬2本やったからね、この人。

内村「もう1本?・・・やっちゃえっ♪」

軽いw

というのも、この2本目の跳馬、
これをやることで 、
この日の跳馬の演技者全員の全演技を通して
全ての種類の踏切が見られた形になったんですね。
なのでそれを指して内村は
「彼は確信犯ですね」

白井は白井で
「僕、一応跳馬の世界チャンピオンなんですけど、
種目別の跳馬は踏切が違う2種類の演技をしなくちゃいけなくて、
なので今日はチャンピオンっぽいところを出してみました♪」
だって。

なーるほどね。


白井ってこういう豆知識やエピソードを
場に合わせてさりげなく混ぜ込んでくるの上手いね。
この日のトークでもそうだったし
東京五輪以降でやるようになった解説でもそうで、
これからの体操を
裏側から面白くしてくれる存在よね。

愛嬌たっぷりで親しみやすさも持ってるし。
この日の舞台は内村曰く、
内村の引退を飾るだけじゃなくて、
それさえもひとつの材料にして

体操界を一緒に盛り上げてもらう、
そういう趣旨だとのことだったので、
まさにうってつけのキャラクター。
白井が出るならゆかと跳馬は絶対見たい!!
と期待しながら来たけど、
その期待が叶っただけじゃなくて、
こういう楽しみまであるのはホント良いな。


ちなみにこの日の試合構成は、
6種目を3人ずつ披露、
誰がやるかは演技前に都度発表、
というもの。
その発表からしてショー仕立てだから
名前出るたび「おおー!」ってなもんだが、
この、
「うん!この種目はやっぱこの人!」
の感じはさすがの采配。
白井のゆかと跳馬、山室のつり輪も

この上ない選出だったし、
(加藤は得意種目多いイメージだから何だろうな~とは思ってた)
田中は絶対平行棒を見たい!!と思ってたので、
名前呼ばれてイエス!!が炸裂の私。
私の中では田中といえば単棒倒立だが、
この日の演技にもそれ入ってて、

ホントに美しかった。マジで美しかった。
引退直前に種目別日本一取っただけあって、
そこんとこ健在、
職人芸を見せつけられた感あったわ。
かっちょええ。
最初にやってた技、初めて見たけど何だろ。
棒に対して直角の向きで、単棒で開脚で静止、
そのままの姿勢で90度横向いて単棒倒立。
何あれ、凄くない?

で、
リオ勢が職人芸なら、東京勢は若さと勢い。
そっちも見れるのが、コレたまらん。

平行棒に田中と並んで出たのは北園で、
「フルの構成でやります」って言った時は
会場、おおっ!ってなった。
東京五輪勢は試合さながらの演技構成の選手も多くて、
そこがこの日全体を通して良きメリハリ。
やっぱりバリバリの現役は勢いある!!
これからの体操界を安心して任せられるなーっていう頼もしさは、
見ていてワクワクするものよ!!

 

ちなみに、平行棒は各選手

かなり念入りに棒に粉を塗り塗りするのだが、

「これ、大事ですね(言い切り)」

と解説席の選手たち。

その言葉のとおり、

この日もみんな、めっちゃ塗る。

しかも北園は塗る前に「次は北園選手!」って呼ばれちゃったもんだから、

会場が注目してから塗り塗りする羽目に。

会場の視線、北園に集まる。

北園、塗る。

たっぷりと塗る。更に塗る。

やっと一呼吸置いて・・・まだ塗る。笑

いや!!

塗るぞ塗るぞとは聞いてたが

本当にめっちゃ塗るじゃん!!w

とか思ったが、

北園本人はそんなのまるで気にしてないようで

世界で戦う選手の精神力すげー!!と思った。

(褒めてる)

ホント、こんなところで

「あっ、時間とってスイマセン」とかセコセコしてるような集中力じゃ、

世界の頂点狙えないって話だわね!!

頂点、狙うんだよね!?北園!!

狙ってくれよ!!私は期待してるんだからァァ!!


跳馬には白井以外に

東京五輪勢から谷川航が出たのだけど、
白井には負けない!!って感じの気迫あった。
なんてったって東京五輪団体は、
この人の跳馬がグッと流れ引き寄せた感あったもんね。
私がこの日見たいと念願だった種目のひとつも
谷川の跳馬。
今日の着地はあわや尻もちってぐらい危なかったけど、
いやいや、今日はエキシビションなのに
そこまで攻めてくるとは抜かりない!!って
逆にフガフガ。
いくら試合じゃないって言ったって、
やっぱりエンタメ 100% じゃなくて
攻めの姿勢も見たいんじゃ!!
その勢いはやっぱり現役バリバリ勢よ!!

その谷川航、つり輪でも出たのが少々意外。
そもそもつり輪って山室ぐらいしか
得意種目にしてる選手のイメージなかったが、
谷川航は結構パワー系の逞しさ凄いんだなと
この日(今さら)ようやくイメージ持った。
腕の筋肉、誰よりも凄かったもん。
ちょっとビビった。

そして、現役バリバリ勢ではこの人、
東京五輪キャプテン、萱。
この人はもう、絶対あん馬。
そしてその期待どおり、演技種目、あん馬。

いよっ!!待ってました!!
演技前の見どころ解説として、
あん馬は緊張感、
その緊張感を味わって欲しいと萱が言ってて、
各選手が口々にめっちゃ緊張するって言う中で
大した自信だな・・・!!って舌巻いた。
そういう所がやっぱり萱だなぁー!!と思うし、
実際、演技は全くの危なげなさで、
「お見事」の一言。
あの渾身ガッツポーズも見れたしねぇ!!
演技後、

「私、失敗しないので。・・・って感じで出来ました」
って言ってて笑った。
ドクター X。笑
それ言えるのホント凄いよ。笑

もう1人のあん馬は亀山耕平。
現役とはいえ、彼も内村と同い年。
既に結構な風格出てた。
特に彼はスペシャリストだからねー。
あん馬は苦手種目に挙げる選手も多いせいか、
このつま先!旋回中の姿勢!憧れー!って
選手からの賞賛の声集めてて流石だった。

内村は6種目全部に出場したわけだが、
私はこのあん馬が
この日 1、2位を争うぐらいに見ていて緊張した。
だって落下するかもしれないじゃん。
自信満々でノリノリの時期だって
いつ落ちるか分からないのがあん馬だもん。
でも今日は絶対、

落下なしで終えて欲しいじゃない・・・!!

ってまぁ、
そんなことは無用な心配だったけどね。
着地まで含め、ビシッとピタリと安定感。

 

この日は、演技中に録った写真が1枚チョイスされて
演技後に内村本人がそれを見て語る
というコーナーがあったのだけど、
それ見ながら解説・塚原も、

綺麗な姿勢ですよねーと、お褒めの言葉。

でも笑っちゃうのが、
当の本人、内村は

「ちょっと思ったような1枚(写真)じゃなかったですね。(あっさり)
 腰もこれ、曲がっちゃってるんですよ。
 持ち手と足の間も、もっと空間が開いてないと」

ちょっと、
みんな褒めてんのに!!

しかもダメ出し、だいぶ前のめり!!

「カメラさんがダメとかじゃないんですよ、
 僕が、ダメなんで(笑いつつもキッパリ)」

ダメとまで言うなよ!!笑
今のコンディションならまずまずですねとか、
そういうの相変わらず言わないのね!!
そういうところ、ホント好き!!笑

白井「僕は本当に体が『く』の字になっちゃうぐらい苦手だったので、
これでも全然、十分綺麗ですけどね笑」

加藤「僕も『く』の字族だったんでー・・・笑」

くの字族。笑


あん馬という種目については、
始まる前の VTR で内村が
「一番難しい種目」と言っていた。
どんなに簡単な技でも
100回やって 100回落ちないかって言われると
はいって言えないって。
ほぅー。なるほど。
白井も「あん馬は他の種目の3倍やれ」って
内村から言われたエピソード紹介してたし、
本当にテクニカルな種目なんだなー。


この、

演技前に各種目を内村が語る VTR、
とても興味深かった。
その種目を一言で言うと~とか、見どころはココ、
みたいな感じで話し始めるんだけど、
例えばつり輪は
「力技」という王道の説明にプラスして
「最後まで仲良くなれなかった」と言っていた。
つり輪に力を入れすぎるとあん馬がうまくいかないとか、
他の種目とバランスが取りにくくなるんだって。
へぇ、なるほど。
あれだけゴリゴリに力技種目だと
そういうこともあるのか。
6種目をこなして頂点に立つってことの奥の深さを
改めて知った感。

面白い表現だなーって思ったのが
ゆかの「着地どれだけ決めれるか選手権」と
平行棒の「縦横無尽選手権」。
ゆかはタンブリングがどうのとか、体操の基本のキとか、
そういうこと言うのかと思ったら、
着地の多さか。
なーーる。
平行棒が「縦横無尽」っていうのも
今まで考えたこともないワードだったな。
確かに、器具に対してあんなに上下左右を目一杯使って技やる種目って
他にないもんなー。

あと、跳馬のこれ。
「跳び箱最強版」
確かに言われてみれば跳び箱だわ。

そんな各種目、内村の演技は
フルの構成に近いものもあれば
短くまとめているものもあり。
途中、4種目目終わったあたりで
体力的に結構キツくなってきたってコメントもあり、
6種目を当たり前のようにこなすって
本当に大変なんだなーと改めて思った。
特に平行棒とつり輪は
肩への負担が大きいからだと思うけど、
演技構成、だいぶコンパクト。

つり輪なんて「本当に今日、どこまでできるか」って言ってたし。
そういう中で、
着地で魅せる、

自分にしか見せられない演技で魅せる、
って宣言する内村が、
とことん内村っぽくて、内村だなーって。

私は種目として平行棒が結構好きなので、
内村のその演技をもう

長く見られないというのは少し寂しいんだけど、
でも、
短い演技構成の中で
今一番魅せられる内容をキッチリ見せるこだわりに、
3年ぶりの内村の6種目を見られた嬉しさ、

あったな。
そんな中でも最初のゆかは、
普通にバッチリ現役じゃん!!って感じで
テンション上がったなー。
ピタリ着地も見られたし、
一番の得意種目です!って感じの雰囲気。

そりゃね、欲を言えば
タンブリング以外の演技ももっと見たかったけどさ!!
こういう地味な技も綺麗なところ、好きなのよ。
まあでもそれはホント、
欲張りだと心得ておりますわ。
開催前に

「6種目やると言ったことを早速後悔しそう」
って言ってたぐらい
限界に挑んだ上で迎えた今日なんだろうから、
全種目見られる事にこそ、意味があるんよ!!!!


そしてここまで私、なんだか
内村よりも他の選手の演技について

書いてる量のが多くないか?って感じだが、
でも、別にそれはそれでいいかなーって。
というのも、
今日は最後の内村航平を目に焼き付けにきた!!
というよりは、
それと同じくらい、
内村のもとにオールスター選手が集まった!!
っていうのを私は楽しみに見に来たし、
それは内村本人の思惑からも外れてないと思うの。

内村はこの企画を発表した時に、
自分としては初めてこういう場を作ったけど、
今後もこういうイベントが続くきっかけになってほしいし、
この日出場する選手は
これからの体操界を一緒に盛り上げてくれる仲間を選んだ、
っていう、
そんな内容のことを言っていた。
それ、凄くいいなぁって私も思ったし、
前々から口にしていた
「体操がもっと人気スポーツになって欲しい」
「サッカーと並ぶぐらいの人気になって欲しい笑」
って言葉にも繋がるなぁと思ったし。

だからこそ私は今日、
「内村航平の最後を見に来た」
っていう感じは実は薄くて、
「久しぶりに内村航平が6種目やるから見に来た」とか、
「リオ五輪と東京五輪のメンバー全員出るのめっちゃ楽しみ」とか、
なんかずっとそんな感じ。
今日で内村は最後なんだなー、じゃなくて、
内村が今日で最後って言ったら凄いイベントできたから来た、
みたいな。笑


内村航平という人は、
自身の餞のためにこの場を作ったというより、
自身の餞すらも利用して

この場を最高に盛り立てたんだなーって、
なんか本当にそういう感じがした。
自分のためというより今後の体操と体操界のために

「内村航平」っていう武器を
最大限に使ってきたなコノヤロウ、
っていう。

 

最高にニクい。


そういうブレないところがホント好き。
さすが自分を「体操クソバカ野郎」って言うだけあるわ。
この日は「根っからの体操小僧」って言ってたけど。笑


実際、今日集まった選手たちも内村も、
内村の最後がどうのというより
内村とのエピソードや競技についてただただ楽しく語ります

って雰囲気で、

それが純粋に楽しかったし、面白かった。
中でも一番面白かったの、

跳馬前のルーティーンの話かなー。
お馴染みのあの、
両手を真っすぐ前に出してトントンするやつ。
あれは踏切のローンダート(側転)の時に
真っすぐ手を着くイメージでやってるそうだけど、
これ、
やり始めた当時は高校生で無名選手だったから、
腰前ぐらいのかなり下の位置で
控えめにやってたそうな。笑
それが、
「結果が出るにつれてどんどん高くなって
 最終的に顔の前あたりまで来ました。笑」
だって。

何それエピソード的にめっちゃ可愛い。笑

あと、他の選手からの話だと、
内村の凄さやいい話を語るエピソードが多い中で、
谷川航が真顔で言ってたこれ。

「オリンピックの選手村に
 自由に乗れる自転車があるんですけど、
 いつも使われちゃってて全然見つからなくて。
 航平さんはそれ見つけるのが、とにかく上手かったっス。」

シュールなエピソードだなーw
良い!!

そんな感じで、
本当に今日は「最後だからしっかり見とけよ!!」というより、
砕けた雰囲気で楽しんでって~!って感じが良かった。
内村がところどころで演技を振り返って
「ダメっすね!
 だから『THE FINAL(引退)』なんですけど!」
とか笑いながら言うんだけど、
それすら「相変わらず己に厳しいなーw」って
スルっと流れで見れるような。

しみじみ感が全くないのが大変良い。

それでも流石に最後の種目は
これでラストなんだなーって雰囲気濃いめ。
演技前の演出もたっぷりで、
演技の場に向かうまでの道がライトアップされて、
「内村選手、どうぞ!光の道を!」
という司会者の言葉まであって。

その最後の種目が、鉄棒。

内村の一番の得意種目はゆかのはずなんだけど、
でも、なんだか内村と言ったら
鉄棒のイメージは強いよね。
最後のオリンピックを1種目に絞ると決めた
その種目も鉄棒で、
それが体操きっての花形種目、
こうやってラストを飾るに相応しい種目だっていうのは、
なんだかできすぎている感すらある。
まあきっと、

そういう星の下に生まれてるって事なんだなー。

その舞台、最高に似合うわ。

そしてそんな花形の鉄棒は、

やっぱり見ていて面白い。

内村以外の演技選手が北園と橋本っていうのも、

個人的には熱かった。
体操といえば鉄棒。
その象徴的な種目が、
これからを担う2人に任されてるっていうのがね!!
会場中央で行われる鉄棒の演技は
本当にどの種目よりも、存在感と華が圧倒的。
選手の体が何倍にも大きく見える、
その見応えと迫力は文句なしね。

私が個人的にも推してる北園は、
東京五輪出場が危ぶまれるほどの大怪我を経験した
トカチェフを出してきて、
私はもう、拍手喝采ですよ。
ここで出し惜しみしない!!その意気よ!!
そして橋本の演技の貫禄ね。
この人はもう、エースの風格が既に凄いわ。
板についてるし、見ながら唸っちゃう。

最後の演技者が内村航平で、
やはり注目はあの大技、ブレッドシュナイダー。
最後のこの舞台で、やるか!?やるのか!?
やるんだよね・・・!!?
と、会場中が固唾飲んで見守る中、
その技が決まった時は、

おぉぉおおおおおーーーー・・・!!!(歓声)

沸いたねー!!!
会場中、沸いたよねーーー!!!

その直後、鉄棒を掴んだ後の車輪の回転は
途中で止まって逆回転になってしまったし、
着地もちょっとよろけて片足が横に出たが、
内村が最後の体操選手生活をかけて挑んだ大技
ブレッドシュナイダーが決まって

本当に良かった。

それを見られて、本当に良かった。
何より、落下なく最後まで決まったのが
この上なくガッツポーズな気分。

でもそれと同じくらい良かったの、
コバチかな。
あの高さ!!たっかーーーー!!
あの華麗すぎるコバチを見られただけでも
私、かなり感動ですわ。
この日一番目に焼き付いた瞬間は
ここかもしれない。
この、翼でも生えてんのか?ってぐらい

高く舞うような美しいコバチが、
内村航平の代名詞かなーと

私は思ってる。

そんな最後の感動を刻んでくれた
「鉄棒」という種目、
それを語る内村の言葉はこれだった。

相棒。

最初は好きでも得意でもなかったけど、
最後は親友になれた。
相棒みたいな存在だった。
って。

 

愛があるなー。好き。

そんな最後の種目、鉄棒が終わった瞬間は、
とにかくお疲れ!!おめでとう!!素晴らしかった!!
みたいな、
華やかで明るい雰囲気、会場いっぱい。
内村本人も心底ホッとしたような顔で
胸を撫でおろしてたし、
本当にありがとう、お疲れ様!!に尽きる感じ。
でもそんな中、演技後すぐに

内村と北園が抱き合って背中をポンポンし合ってて、
それ見て私、
思わずブワっとこみ上げてしまった。
年もキャリアも大きく離れた北園と内村が、
自然な流れでお互いを讃え合っててさー、
スポーツマンシップの美しさに泣けちゃうよ!!
その後、
次々に色んな選手やコーチ・スタッフが
内村と抱き合って最後を喜び合ってて、
それだけじゃなくて、
内村以外の選手同士が同じようにそれをやってて、

それがまた、とてつもなくウルウル。
本当にこの日は、
内村個人だけではなく、
体操界全体を彩る舞台だったなぁーって。

内村が現役を引退しても、
その体操の血を受け継いだ選手の体操人生は

これからも続くし、
それを支える存在が、
内村と同世代の選手にも沢山いてさ。
そんな選手たちがこうやって一堂に介して
お互いを讃え合う場面って、
輝かしきこと限りなしだよ!!
素敵かよーーーーぉぉう!!

ちょっとつまらないこと言うと
引退したら「選手」じゃないんだけど、
まぁ、今日はもういいじゃないか!!
途中、司会者のアナウンサーも
すっと白井のこと「白井さん」って呼んでたのに、
試合半ばぐらいのところで
「白井さん・・・いやもう、今日は『白井選手』でいいですね!?」
って言ってたの、
めっちゃ共感できて良かったな。笑
今日この瞬間はもはや
みんな戦友みたいなもんだろうから、
戦士!!戦士でいっか!!
戦士たちの讃え合い、眩しかったよ!!
ファァーーーー!!!
(ちょっと頭沸いてる)


最後はクロージングセレモニーがあって、
体操と言えばこの曲といっても過言ではない
「栄光の架橋」を歌うゆずからの手紙あり、
その「栄光の架橋」を BGM に
内村のこれまでの体操人生 VTR を見ながら
会場中がサイリウムを振り・・・
っていう感じの締めだった。
それ見て私は、
あれ?
今日最初に内村が、
あまり湿っぽく皆さんとお別れしたくはないので~
って言ってなかったっけ?笑
って思ったが、
それは開催側が用意してくれた
"ツッコミどころ" という優しさだったんだなー
って、
思ってます。(多分違います。)


でも、最後の佐藤コーチから内村への言葉は、
おちゃらけなしで感動した。
内村との時間は、

本当に楽しくて、苦しくて、過酷で、
でも、凄く充実した素晴らしい時間だったって。
 

 

楽しくて、過酷。

なんて重みのある言葉なんだ。

それを聞いて、

最後にまたウルウルしちゃった私でありました。
 

改めてこの

KOUHEI UCHIMURA THE FINAL という舞台、
今日が内村航平の最後というよりは
今日からが新たな一歩、
だから凄く前を向いていると内村が言っていたのが
そのまま表れているような競技会だった。
これからも、
自分だけができる技の追及の仕方をしていきたい、
世界で一番自分が体操を知っているという状態にしたい、
そういう内村の言葉にも、
純粋にそれが楽しみだなーという気持ち。
これで何かを見納めっていう、

しんみり実感があまりない。


まあ、内村本人が
最後の演技だからといって変に美化せず、

あまりにもいつも通りだったから

ってのもあるけどね。
ホント、

「あんま良くなかったですね」とか、
「着地が止めれてないから説得力ないんですけど」とか、
とことん相変わらずすぎて。笑

 


内村航平って人は、つくづく本当に

嘘がない人だよねぇ。
そういう所が、見ていて気持ち良くて、

最高に私は好きですわ。

 


そういう内村はこれからも見られるだろうし、
そんな内村の体操を受け継いだ

これからの選手たちの活躍が、
私は本当に楽しみです。

 

あと、加藤も、山室も、

このタイミングで演技見られて良かった。

2人とも生きててよかった。笑

 

 

東京体育館、

見やすかったからまた来たいなー。

今度は平行棒を近くで見てみたい。


無題.png
 

 

これまでのスポーツ新聞1面の数々。

すんごーい。(撮影OK展示品)

 

無題.png

 

 

そういえば最後のセレモニーの演出で
内村直筆メッセージが書かれたミニミニ紙飛行機が
会場中に舞ったのだけど、
それが客席の外(競技スペース)に
かなり散らばっちゃってねー。
半分近くそっち行っちゃってたと思うけど、
あれ、どうしたんだろ。
席立たないで下さい!って言われるから
アリーナ席の人もあんまり拾えてなかったし。
しばらく放置されてたけど

気付いたらなくなってた。

あれ、最後どうしたんだろ。

気になるわぁーーー。
欲しかったーーー。
 

 

 

ま、最後にブラックサンダーもらえたので、

それで良し、ってことに致します。

 

無題.png

 

 

 

 

 

後日追記。

ご本人のお言葉、facebook にあがってたので貼っときます。

 

 

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