Home > 自己満足系気まぐれ更新日記 > 日記 > 「やり直す」の美学

自己満足系気まぐれ更新日記

2019/02/04   「やり直す」の美学

柔道家の野村がプレゼンターを務める

スポーツドキュメンタリー「アキレアの橋」、

昨日のゲストは高橋大輔だった。

 

■アキレアの橋

#25 フィギュアスケート 高橋大輔

http://www.bsfuji.tv/achillea/bn/25.html

 

 

2時間みっちり VTR 交えた対談形式。

前に見たドキュメンタリーを

しっかり肉付けしてがっつり掘り下げた、

みたいな濃い内容で、

近年やたらと感動オバサン化してる私としては

この感動を録画しとけばよかったと後悔。

 

よく、軽い感じで「自分を見つめ直す」とか言いがちだけど、

これぐらいの覚悟で自分を見つめ直す、

というか、

自分と向き合う人の、

その口から出るストレートな言葉の輝きといったら

この上ないね!

何度見ても飽きない。いいわ。

 

そんな高橋大輔の、

4年ものブランクで落としたスケートスキル、

それを、

「取り戻す」というより「一から作り直す」といった様相の

自身のスケートの再構築。

その末に掴んだ、人生2度目の自分のスケート。

このあたりのエピソードを見てると

やっぱり私は自分にも重ねちゃうんだなー。

 

これね、

かつての姿も、

そこからの落差も、

目指している姿も、

何もかも高橋大輔のそれと比べたら

1% にも満たないのを承知で言うんだけどね、

私の場合はピアノなのね。

 

ハイ、こっからちょっと、

自分語り長くなるよ。

 

 

昔、私が習い事としてピアノやってた時は、

「弾きたい」って気持ちもあるにはあるけど、

それより

「弾かなきゃいけない」って気持ちとか、

周りの誰かと比べたりとか、

カッコつけたかったりとか、

そっちばっか目立ってたりしてたのね。

ガキだったからね。

一度だけコンクールも出たけど

全然ピアノとは向き合ってなかったね。

むしろ一番蔑ろにしてた時期だし勘違いもしてたね。

なんか、ちょっと本気出せば

上手いねって言ってもらえたりして、

みたいな。

んなわけない!ってぐらい

カス同然のスキルだったのに。笑

アドバイスひとつひとつも

「面倒くせぇ」としか思ってなかったしね。

クソガキだったからね。

 

なので、

特に輝かしい成績も強い思いもなく

受験を期にピアノを習うのはやめたのだけど、

好きか嫌いかっていったら

好きだったんだよね、ピアノは。

出来るならこの曲を弾いてみたい、とか、

そりゃー、あったし。

でも、

そのための努力なんてこれっぽっちもせず

そのままやめちゃったもんで、

ある時思ったんだな。

一度、一からピアノやる気持ちで、

やり直してみようかなーって。

時間かかってもいいから、

ちゃんと時間割いて真摯に取り組めば、

いつか弾けるんじゃないかなーって。

 

それで、奮発して良いめの電子ピアノ買って、

(当時の給料1ヶ月分くらい)

超絶苦手な譜面をめちゃくちゃ時間かけて読んで、

とりあえず根気よくやってみたの。

スキルなんて笑っちゃうほど衰えてるし、

それ以前に圧倒的に不足してるから、

昔は嫌いすぎてサボることしか考えてなかった

基礎練習もちゃんとやってさ。

(ピアノ講師が匙投げるほど嫌いだった笑)

 

そしたらさー、

ホントに少しずつ弾けるようになるんだよ。

少しずつだけど確実に。

これってね、

楽しいんだよねー、凄く。超楽しい。

めちゃくちゃ嬉しいし。

弾けなくなってる事へのショックなんかより、

ちゃんと頑張ればちゃんと弾ける、っていう、

当たり前のことなんだけど

それが形になって現れてるのがね、

とんでもなく清々しい気分なの。

あー、

基礎練習って、それ自体はつまらんけど

報われるときってこんな楽しいのか!と。

自分の理想のピアノに

少しずつだけど近づいてるのも実感できるしさ。

っていうかね、

こうなってみて気づいたんだけど、

私は、自分のピアノの

理想像すら持ってなかったんだよ。

どういう風に人に見られてるかって、

それしか考えてなかった。

弾いてる曲がカッコイイかどうかとか、

発表会の演奏順が何番目くらいかとか。

(上手い人ほど演奏順がうしろになる)

 

でも今は、

そんなのどうでもいいから弾きたい、

聴く人いなくてもいいから

自分が「イイッ!」って思うピアノを弾いてみたいなと、

そういう気持ちになってるわけだ。

それがせっかく芽生えてんだから、

一度そこだけに向かって

懸命にやってみたいなーって。

やってみたらどうなるかなーって。

そう思ってやり始めたのよ。

そしたらさー、

そういうふうに取り組むピアノは

今まで弾いてきたどの時期のピアノよりも

ぶっちぎりで一番楽しかった。

楽しさと同時に、

今が一番ピアノに対して

誠心誠意で接してるような気もするし。

なんか、生きてるー!って感じ。笑

 

 

この辺の心境、

「滑れなくなってる自分に失望したりしませんでしたか?」

という問いに

「それよりも、練習が楽しくて。

ひとつひとつ出来るようになるってことが

こんなに楽しいんだ!って」

と語ったり、

「辞め方が中途半端だったから後悔してた」

「一度、自分の中での精一杯を目指してみたいなと」

と語ったりする高橋大輔と、

重なりに重なりまくって感動ひとしおなわけ。

ああその気持ち大事にしなきゃよね!!

とか全力で思うやつね。

 

大なり小なり、

こういう気持ちになったことある人って

案外多いんじゃないかしらと思うのだけど、

その素敵な気持ちを思い起こさせてくれる

素敵な対談だったなーと、ね。

またさ、

素直でわかりやすい言葉で表現する

高橋大輔の一言一言が響くのよー。

可愛げがあるからだよね。

可愛げ。

頂点取っても、無くしてない可愛げ。

そういう人の言葉は胸に届くんだよー。

輝かしい功績残してても、

妙にカッコつけてたり邪な人の言葉は

驚くほど刺さらないからね。

人柄ってもんだよ。

 

あーあー。

こうやってまた感動野郎の私は

どんどん高橋大輔に傾いてくんだ。

まったく気が多いヤツめ。笑

 

でもそれって超楽しいからやめないけどね。

呆れるほどの感動屋を貫いていくよもう。笑

 

 

 

だから再放送してー!!

 

 

 

最後にどうでもいい余談。

 

怪我で思うように滑れなかったり

社会人やりながらリンクに立つ選手が

それでも自分のベストに向かって奮闘する姿に、

高橋は心動かされて現役復帰を決めたと

以前も別のインタビューで言ってたのだけど、

それって、2017年の全日本選手権を

生で見たのがきっかけだったんだって。

2017年の12月。

同じ 2017年の12月ってね、

あたし、

ずっと好きだったイエモンのライブを初めて生で見て、

まんまと落ちた時期なんだよね!

あらら!

同じ時期の目覚め!w

 

あとやっぱりさ、

生だから伝わる感動ってのは、あるんだろね。

PIERROT に落ちたのも、

結局は西武ドームだったし。

それまでは「ふーん」の立場決め込んでたのに

ライブ行ったら一気に持ってかれてもーた。

「生」の威力ってすげーんだよ。

 

 

ううーん、やっぱ、

PIERROT のライブをまた生でたいわぁぁ!

日記 
 |  Blog Top ≫