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自己満足系気まぐれ更新日記

2021/09/05   東京オリンピック 2021 体操 後編「団体メンバー」編

東京五輪・男子体操「内村航平」編、
そこを語りつくしてもまだ終わらないのが私であります。
お次、「団体メンバー」編。
こちらこちらで熱いよ私。
そして長いよ。


「内村航平」編 はこちら。

 

■東京オリンピック 2021 体操 前編「内村航平」編

http://www.mimuroid.com/blog/posts/archives/535


東京五輪の男子団体を語るうえで
個人的に外せないキーワードが
「全員五輪初出場」と「萱 和磨」。

もうね、私の中で、
萱の名前は人名というよりキーワード。
いやいや、シンボルワードですわ。

まだ東京五輪が翌年に開催されることを
誰も疑っていなかった 2019年。
その年、五輪を見据えた世界選手権で、
日本の男子体操を必死に引っ張った存在が萱だと
私は思っている。

内村航平もいない。
団体で金を取ったリオ五輪のメンバーも誰もいない。
苦戦する日本は何とか団体で銅メダルを取ったものの、
個人総合では 23年ぶりにメダルなし。
そんな中で唯一、
個人でメダルを取ったのが萱だった。
平行棒、銅メダル。
そのあとのインタビューで、

「絶対に団体以外でもメダルを取らなければいけないと思っていた」
「日本が強いって所をアピールしたくて、絶対に(メダルを)取りたかった」

と、涙を流しながら語った萱の姿に、
まんまと胸打たれた私です。
大会開幕前、
「今回は内村が出てないからつまんないなー」
とか言ってた自分のほっぺたを
思いっきりひっぱたいてやりたいわァ!!
と思ったし、
「自分のためとかではなく、本当によかった」と、
自分個人よりも日本チームのためにメダルを喜んだその萱に、
ぜひとも五輪の日本チームを引っ張って欲しいと
ウルウルしながら思ったわ。
 

 

そして実際、
萱が主将を務めた東京オリンピックの日本団体チームは
見事にやってくれたなー!!という感じ。
メダル争い繰り広げる日本、中国、ロシア(ROC)の3チームは
目立ったミスがひとつも出ないという、
ハイレベルで接戦の戦い。
最後まで本当に手に汗握る試合展開だった。

そんな中、
萱は出場4種目すべてトップバッター。
全ての演技を抜群の安定感でしっかり決めて、
最後にトレードマークの雄叫びとガッツポーズを
これでもか!!
・・・と言わんばかりにかましてくれる姿は、
本当ーーーに心強い存在だった。

これが確実に日本チームを勢い付けたと私は思うし、
少なくとも私はテレビの前で
「ぃよっっっし!!」って熱くなりまくったよ。
それに続く各選手がまた
「ぃよっっっし!!」って言わせてくれる演技見せるしさー!!
萱と、同い年の谷川航と。
そのベテラン2人がガッチリ構えて引っ張って、
そこに、新進気鋭の10代2人、橋本と北園の勢い炸裂。
ホント見応えある試合だった。


日本は途中、
演技順を同じくする中国に4種目目で追い抜かれて
3位にまで後退したけど、
でも、ここからが一番熱かったね。
その4種目目の跳馬は、
中国に逆転許した種目でもあると同時に
日本チームの最高得点が出た種目でもあったからねー。
谷川航のリ・セグァン2。

これが完璧に決まった時は沸いたねー。
沸いたよねーー。

しかも、
次の種目は中国得意の平行棒だったのに、
そこで逆に点差を詰めたのよ。
この時はもう、
金メダル取れるんじゃないか!?って、
その勢いもリアリティもビシビシ感じちゃったわ。
最後の鉄棒で中国逆転したときは私、
ぶっちゃけ「これ、金メダル取ったな!?」って思ったもん。

だがしかし。
ROC の最終種目・ゆかの、
最終演技者のナゴルニーがさー!!
この場面で、見事な演技で、
最後の着地までピタリと決めてくるんだよ!!
日本も中国も演技が終わって、
残るは最後、この演技だけ。
すべての注目が集まってるこの状況でコレよ。
テレビの前で「くぅーーー!!」って言っちゃったし、
敵ながらあっぱれと言わざるを得なかったわ!!

本当に最後の1秒まで勝負は分からない・・・!!
っていう、
この瞬間ね・・・!!


そりゃあ日本には

目閉じて両手組んで祈る勢いで金を取ってほしいんだけどさ、
でも、
そうさせてくれない見事なライバルの演技ってのもまた、
たーーまらないんだよ!!
矛盾してるんだけどさーー!!

そういう、
頂点に相応しい戦いのすべてが、
最後のこの瞬間に集約されてた気がしたなー。
ヒリヒリするような痺れる興奮。
たまらない。


そして結果は ROC の勝利。
262.500 と、262.397、
0.103 ポイント差という僅差よ。
もう、思いっきり声に出して
「うわぁーーー!!」って叫んだよ。
マジかーー!!惜しかったーー!!って。

でも一番はそれより、
凄い試合見たわー!!って気持ちだったかも。
喜び崩れるロシアの横で、
やり切った嬉しさと、悔しさと、
その両方が伝わってくる日本チームの姿がさー。
肩組んで全員が全員を讃え合ってる姿、
何とも言えず感動的だった。


悔しさはそりゃ、あっただろうけど、
日本は全員が五輪初出場で、4人中2人が10代。
そのチームが、
ベテラン率いる中国とロシアとここまでの戦い繰り広げるって、
凄いことだと私は思うよ。
特に今回、内村航平が不在となったメンバー編成でどれだけ戦えるのかっていう、
そんな周囲の目もあったと思うのよね。
私は内村航平のファンだけど、
でも、
内村だけじゃなく日本男子体操のファンでもあるから、
そんなに内村、内村って言うなよぉー!!
とか思う気持ちもあって笑、
だから、
この団体メンバーがこういう戦績を残してくれたことが
心の底から頼もしくて嬉しい結果だった。
ベストメンバーを揃えてきた ROC、中国にもひるまず、
「自分達の持てる力を出し切った」と公言した4人は、
本当に立派でカッコよかった。
「まだ終わりたくない」
「夢の時間を過ごせた」
この戦いをそう評した萱の言葉も良かったなー。
この大舞台を楽しめるメンタルは強いよ。
これからの日本の体操の未来も明るいわぁ!!

■Yahoo! JAPAN
東京オリンピック・パラリンピックガイド
体操男子団体総合 テキスト速報
https://2020.yahoo.co.jp/event/gy/genre/event-artistic-gymnastics-men-team/result/FNL-/text

■TOKYO 2020 Olympics.com
橋本大輝選手「航平さんと同じ土俵に乗るための階段を、一段登っただけ」、萱和磨選手「攻める気持ちを忘れずに」
メダリストインタビュー
https://olympics.com/tokyo-2020/ja/news/news-20210804-03-ja



そんな団体メンバーの中でも、
今回はやほり、この人ですね。

 

橋本大輝。

完全にスター誕生の瞬間を目の当たりにしたけど、
私、ホントびっくりしたわ。
あれよあれよという間にって、このことね。

だってさ、
橋本が五輪代表に決まった時の私、
代表入れて良かったねー!おめでとー!!
とか言ってたのよ。笑
代表おめでとー!!とか言ってる場合じゃなかったわ。
個人でも種目別鉄棒でも金メダルて!!

そんな人に向ける言葉じゃなかったぁー笑

私、体操好きと言っても
国内大会くまなくチェックしてるようなレベルじゃないから、
いつのまにそんな選手にまでなってたのか、
全然知らんかった。
まさか金メダル2つも掻っ攫うとはねーー。
マジでホントにおったまげ。
私の中では 2019年の世界選手権で涙を飲んだ姿が
まだ記憶に新しかったのに、
いや、まさか、もう、ねぇ!?

後で知ったけど、
橋本が急成長を遂げたのはここ1年以内、
特に直近半年くらいだったのだとか。
監督・コーチ陣曰く、
東京オリンピックが予定通り2020年に開催されていたら、
彼は出場できてたかどうか、だって。

いやはや、分からないものだね。
だが、そういう運命も実力のうち、とも思う。

そんな急成長だったというのに、
団体最終種目の最終演技もベテラン顔負けの堂々たる雰囲気だったし、
すっかりエースって佇まいでさ。
個人総合でも落ち着き払ってて、
最後は結果が出る前にもう勝ちを確信して、
会場で日の丸背負って構えてたし。
それがまた、様(さま)になってたし。
まーー、
どのシーンを切り取ってみても、
国際試合で初めての総合種目決勝とは思えなかったわ。

そんでもって、
インタビューがまた、落ち着いてるのなんの。

「ここで涙を流してしまうと現状に満足してしまっている状態だと思ってしまったので」
「チャンピオンは涙を流さず常に前だけ見ている、そういう強い気持ちを持っていきたい」
「(内村)航平さんと同じ土俵に乗るための階段を、一段登っただけ」

って、

いっやー、大したタマだね!?
本当に、本当ーーーに、
ビックリしたわぁーーしか言えないよ私は!!

■NHK 東京オリンピック
全部見せます!金メダル・橋本大輝圧巻の演技
(インタビューあり)
https://sports.nhk.or.jp/olympic/highlights/content/3d1753a5-6d45-4d6a-bec3-cd07144a9c84/

■TOKYO 2020 Olympics.com
メダリストインタビュー(既出記事)
https://olympics.com/tokyo-2020/ja/news/news-20210804-03-ja



でも、
その新生・王者のすぐ横に、
ちゃんとライバルがいるっていうのがこれまた熱い。

年齢1つ違いの後輩、
北園丈琉。

そして実は私、
北園の演技がとても好み。
 

どうよこれ!!
橋本だけじゃーないんだよ!!
ちょっと、ワクワクしちゃう感じじゃない!?
この先も目が話せない面白さじゃないか!!


北園は個人総合でも5位につけたし、
種目別鉄棒でも決勝に残った。
胸を張れる結果だと思うけど、
でも、種目別鉄棒は苦い結果でもあったね。
2度の落下って、なかなかだもん。
でも北園、
1回目の落下のあと再開した演技では、
失敗した技を決めてきたのよね。
更に、
五輪前の試合で大ケガしたときの技「トカチェフ」を、
ずっと封印してたのに最後に成功させたし。
そして最後の着地は1歩も動かずピタリ。


これには私、思わず息を飲んだわ。


落下の直後、解説者も、
この舞台を経験することが大事、
この経験が大事だと言ってたけど、
その後、まるでそれが聞こえてたかのように
果敢にトカチェフに挑んできたの、
ちょっと、いやかなりグッときた。
しかもちゃんと決めるってさぁー!!

失敗を悔やんだり、諦めたりというのではなくて、
この戦いの場を必ず糧にしてやろう、っていう強い意思を感じたし、
演技を終えた後も、
「やっちまった・・・!」って顔はしてたけど
無念全面という感じの表情ではなかったのが良かった。
これから先、もっといい選手になるんだろうなー。
その期待が高まる演技を見られた感。
試合結果としては残念だったけど、
演技としては凄く心に残った。
今から今後が楽しみだよ。

そして、忘れちゃいけないもう一つのメダルが、
萱和磨のあん馬、銅メダル。

おめでとう!!
っていうか、私はめっちゃ嬉しい!!
ここまで日本を引っ張ってきた萱に、
私はぜひとも個人でもメダルを取って欲しかったんだ!!
それを得意のあん馬で取ってくれて、
私は本当ーーーに嬉しい!!
個人のあん馬のメダルは 17年ぶりだそうな。
ほぉ!!
めでてぇ!!
ホントにおめでとう!!

でもそれより、

素直に「嬉しい」って言いながらインタビューに答えてた萱の姿が

一番「おめでとう!!」って思ったよぉお!!

今の実力に照らし合わせて銅メダルは納得って言いながらも

「でもやっぱり、金メダルが欲しいんだなと思いました」

って言うあたりも、なんか良いの!!

 

スポーツって美しいねぇー!!

達成感と悔しさの共演って、

美しいねぇぇーーーー!!!(熱気)


全体を通して今回の日本の体操は
良い結果になったなんじゃないかなぁと思う。
団体金メダルは本当にもう少しだったけど、
でも、
次は取れるんじゃないか
って思わせてくれるところも良かったな。

内村ファンの私としては、
内村がいない団体チームというのは
ちょっと寂しくもあるんだけど、
でも、
内村がいないと日本の体操は云々とか言われたら
比にならないくらいもっと寂しい。
っていうか、悲しい。
だけど、
今の日本チームはそんなセリフを言わせないほど
強くて頼もしい存在で、
そこを見せつけてくれたのがやっぱり
私は見ていて嬉しかったな。

内村航平の背中を見てきた後輩が、
ちゃんと日本では育っているんだなぁと。
それを私もこの目で見たし、
その後輩を見て「自分はもう必要ない」と言った内村にも、
寂しさ感じつつ、感動もした。

輝かしかった点も、無念な点も、
全部ひっくるめて本当に良い試合だったなー。

 



最後にちょっとオマケ、海外勢。
 

 


今回の種目別鉄棒、
予選で内村が落下しただけじゃなくて、
決勝では 8人中4人落下。
なんか、凄い結果になっちゃったよね。
こんな試合、私、初めて見たよ。
鉄棒の神様・ゾンダーランドも予選落ちしたし、
予想外の連続。

でも、ゾンダーランドももう35歳なんだよね。
出場してるだけでもはや凄い、って域なんだなきっと。

あと、ベルニャエフ。
ドーピング検査陽性で出場できずだなんて、
もうーーー、ねぇーーー!!
本人は薬物使用は否定してたけど出場停止は覆らずで、
もう、私は悲しかったのなんのって!!
リオで火花散らした内村とベルニャエフが
また共に戦う舞台を見られると思ったのに!!
内村がいなかったとしても、
ベルニャエフの演技だけでも見たかったのにぃぃ!!

ってか、10月の世界選手権は大丈夫なのかな?
ハァーー、もう私、
今からそれが心配だわぁーー。

それから、
女子の話になるけど、バイルスの棄権。
金メダル総なめかと思ってたから、
団体決勝の途中棄権からの個人種目連続棄権には

マジで驚いた。
理由がメンタル面だというのもまた、びっくりというか何というか。
これは体操界以外にも一石を投じたんじゃなかろうか。

スター選手ってさ、
決して活躍するのが当たり前じゃないんだよね。
テニスの大坂なおみもそうだったけど。

そんな中で、
バイルスが唯一まともに出場できた種目別平均台での銅メダルは、
国籍とか関係なく

心から良かったなー!!って思ったわ。


オリンピックってホント、
何が起こるか分からない。
今回もいろんな歴史の一幕を
目の当たりにさせてもらったな、って感じ。

大会関係者も、アスリートも、
みんなみんな、お疲れ様と、ありがとう。
私はスポーツから元気や勇気だけじゃなく、
潤いと癒しをもらったよ。

感謝。

 

 

次の五輪は3年後かー。もうすぐね。
今度はどうか有観客と大歓声で、
五輪ってやっぱりこうでなきゃ!!って光景を
どうか見られますように。


どうか、どうか!!
何卒~!!
 

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