緊急事態宣言中に IOC のバッハ会長が銀ブラしたことで

「不要不急の外出だろ！」と騒ぎになり、

それに対して五輪相の丸川氏が

「不要不急かは本人が判断するべき」って言ったことを受けて、

 

「へぇー！！不要不急かは本人が決めていいんですね！！

　知りませんでした！！！

　今まで私が我慢してきたのは何だったんでしょう！！怒」

 

みたいなキレ方をしている人を

ネット上でいっぱい見たのだけど、

 

 

･･･ん？

不要不急かを決めるのは自分自身じゃないの？

良くも悪くも、ずーっとそうだったんでは？

 

 

バッハ氏がどうのとか、丸川氏がどうのとか、

五輪選手は観光禁止だったとか

いやいや入国14日過ぎたら関係ないんよとか

言いたいのはそういう話じゃなくってね、

どういう行動が「不要不急」にあたるかって基準、

今までどっかにあったっけ？って話。

基準がないからバッハ氏は正解とか、そういう話でもないよ。

くどいようでアレだけど、

「不要不急」にあたる行為は

どういう状況においてどっからどこまでか？

その公的な取り決めはどこにもないのよ。

海外のロックダウンにおける外出許可みたいに

誰かが判定・承認するわけでもないし。

いいか悪いかは別として、

日本ではそうなの。

じゃあ各々が自分で決める。

当然そうなるし、それしかないし。

 

更に言うと、

「不要不急の外出」の「自粛」。

「自粛」って、自分の意思で何かを控える事だからねー。

自分の意志で決める事なのよ。

それを「要請」するのは勝手だけど、

「自粛」は「自ら粛(つつ)しむ」、

それ以上でも以下でもないのですわ。

 

日本語的にきちんと解釈すればするほど、

基準は個人に委ねられてる現実よ。

 

 

だからさ、

冷静になって考えたら、

今さら怒るような話じゃないのよ。

ずーーっとそうなんだよ。

ずーっと、ずーっと、そうなのよ、日本では。

 

 

そんなわけで、

先ほどの件で先ほど書いたような怒り方している方々は、

怒るよりも、

それに気づいたとか、

そういえばそうだった、と思い出したとか、

そういう心境にシフトした方が良い気がする。

その方が生産的っていうか建設的っていうか、

要は「損」が少ないのでは、

って思うのよ。

政府全体が、ずーーーっとそういう姿勢だったんだもん、

今さら丸川氏個人叩いたところで、ね？

 

 

 

必要だとか、急ぎだとか、

そういう言葉は元来、

とてもとても主観的な言葉だよね。

 

「あなたにとってはどうでもいいかもしれないけど、

　私にとっては必要なの。」

 

こういう言い回しが五万とある背景も、

そこだと思う。

 

3日間、1人で家にいるなんて気が狂いそう。

そんなタイプの人間に、

1ヶ月くらいは平気でインドアおひとり様生活を満喫できる私みたいな人が

「用もなく3日に1度外出する必要なくない？」とか

気軽に言うことはできないし、

"Tシャツを買う" という用にどれだけの必要性があるかについては、

それを我慢する期間が

1週間なのか、1ヶ月なのか、1年なのか、

はたまたその人の手持ちの衣服がどれだけあるのかで

全然違う。

観光ひとつとっても、

余命いくばくもない人が最後の夏を楽しみたいとか、

数年に一度しか会えない友人がいるとか、

あのとき出かけてなかったら多分鬱になってたとか、

そういう事情によって、言いたいこともだいぶ変わる。

 

私はずっと在宅勤務だったのに、

よりによって東京の緊急事態宣言が始まってから

4回も会社に出勤した。

自分で業務上必要だと思ったから決めたことだけど、

それは、

もしかしたら別の人から見たら

「出社した方が効率が良い」に過ぎなくて、

「出社が必要」とは違ったのかもしれない。

在宅でその仕事ができないのは

単なる私の能力不足ないのかもしれないし、

それを、

「緊急事態宣言なので出社できませーん」とか言って

仕事の質や効率の低下の言い訳にしても、

案外まかり通ったのかもしれない。

 

かといって、

それが最善の策だったかどうかは私にも分からないし、

多分周りにも分からない。

よく分からないくせに「それは必要なかった」と決めつけてくるような奴には

説明する必要すら感じない。

 

 

･･･って、そんなことをさー、

うだうだ考える時間がもう少し、

短くなるといいなー。

家にずーっといるから余計なことを考えるんだよなーとか思うし、

早くもっと気兼ねなくあれこれ決められるような環境が、

以前みたいに戻ってくるといいなー

とも思うしなー。

 

早くそうならないかなー。

 

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